若鷹の「いま」に会える場所

若鷹応援メディア Bambies

奮い立った”刺激”…川村友斗が掲げる次の目標

上杉あずさのスコアブック
公開日:2026.03.23

ようやく出た1本に安堵の笑みがこぼれました。

現在、2軍で汗を流す5年目の川村友斗選手。3月20日のファーム・リーグ阪神戦に、「1番左翼」でスタメン出場すると、第1打席に今季初安打をマークしました。続く第2打席にも快音を響かせ、この日は4打数2安打と躍動しました。

「ここまで8タコ(8打数無安打)だったので、『ヤバい、ヤバい』ってなっていました。8タコの中でも良い感じの凡退が1回あったかどうか…感じがよくなくて」

ファーム・リーグは14日に開幕しましたが、なかなか自身は”開幕”出来ず、焦りや不安が募る日々。

そんな時、森笠繁2軍打撃コーチから「下半身が死んでいる。もう少し足を使って打ってみたらどうだ」と助言を受けました。すると、少しずつ明るい兆しが見えてきました。

森笠コーチは「身体を開かないように意識しすぎたことで、手だけで逆方向に打とうとしていた」と説明します。足を使って打つイメージを伝えると、「打てていなくても、見逃し方も悪くなくなってきた」と徐々に好転していきました。

20日に2安打をマークするも、「まだ安心できない。油断大敵です」と川村選手は気を引き締めて、練習に励む日々です。

静かに抱いてきた苦悩

昨季から思い通りにいかない時間は続きました。開幕前に支配下登録された一昨年から2年連続で開幕1軍入りするも、4月には2軍降格。

「去年までは大きく振ろうとしてダメで、2軍に落ちて、ちょっと良くなってきたところで有鉤骨を折って。8月に1軍上がれたけど、また2軍に落ちてきて…」

昨季5月に右手有鉤骨鉤摘出術。2か月を超えるリハビリを乗り越え、7月末に3軍で実戦復帰し、8月には1軍昇格。復帰から順調にステップを踏みましたが、最終的には2軍でシーズンを終えました。

昨季終盤は、手術した手首の状態も良くなかったそうです。

「違和感は残ると言われていて、残りながらもやれていたんです。でも、守備でダイビングした時に手をついてしまって…そこからはなかなか野球をしている感じがありませんでした」と静かに苦しんでいたのです。

奮い立たせてくれた周囲からの刺激

今春キャンプはB組スタート。本来の自身の持ち味を見つめ直し、コンパクトに強く振ることを意識して取り組みました。「キャンプ中良かったけど、実戦始まって結果が出ていないので…」と悩みながらも継続して取り組んできたことが、少しずつ形になりつつあります。

1軍の試合がなかった今月19日、2軍戦の視察に訪れた小久保裕紀監督には「打っとるんか?」と檄を飛ばされました。「しっかりやらないと」と気が引き締まった川村選手。

「単純に力がないからここにいると思うので、やるしかない」と真っ直ぐに現在地を受け止めます。

そんな川村選手の刺激になっている存在がいました。「高卒の若手やルーキーの子たちもすごく練習するので、僕も負けてられない。(プロに)入りたての頃を思い出しましたね」とガツガツする若鷹の姿に感じるものがあったといいます。

中でも、ハッとさせられたのは、ルーキーの鈴木貴大選手でした。「貴大が”がめつい”感じでやっていて。僕も育成でA組にいった時、そういう気持ちだったなと思って」と心に刺さるものがありました。

取材してきて、私も鈴木貴選手の練習量や”泥臭さ”には目を奪われました。どこか、同じ”育成三銃士”と呼ばれた仲田慶介選手(埼玉西武ライオンズ)のような練習姿勢を感じます。

川村選手も「似てるっす、マジで。仲田と大友(宗)を足した感じ。渋い感じのところは大友入ってて、練習量とか天然なところは仲田入ってて、足して2で割らない感じ、それが鈴木貴大です」と熱弁しました。大泉周也選手や山本恵大選手ともそんな話をしていたそうです。

ガツガツした後輩の姿は、川村選手に初心を思い出させてくれました。

さらに、今年はイヒネ イツア選手が外野手に転向し、代走から守備固めのポジションで”開幕1軍”を掴もうとしています。支配下に昇格して以降、自身が掴んでいたポジションを、急成長中の後輩が手にしようとしている現状。

「そこを疎かにするつもりはないけど、守備走塁だけでやっていくつもりもない。スタメンで出られるような選手になって、勝負出来る状態にします」と決意を述べました。

まだまだこんなもんじゃない。川村選手はたしかな実力をつけて、パワーアップした姿で再び1軍の舞台を目指します。

Writer /

上杉 あずさ『班長』

Pickup /

ピックアップ記事

Sponsor/

スポンサー

View More