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雨天中止の首位攻防戦 2軍の”優勝”の在り方とは

ちくごNews
公開日:2025.08.11
雨天中止の首位攻防戦 2軍の"優勝"の在り方とは

8月の”首位攻防戦”は雨に屈する形となりました。

9日〜11日のウエスタン・リーグ中日戦(タマスタ筑後)は、同リーグの首位攻防戦でした。9日の試合前の段階で、ホークスは首位・中日とゲーム差なしの2位でした。

3年連続のウ・リーグ優勝を目指す上では大事なカード。初戦はホークスが劇的サヨナラ勝利を収め、首位に躍り出ました。直接対決で一気に波に乗りたいホークスでしたが、残念ながら2、3戦目は雨天中止。

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松山秀明2軍監督は「天気に関してはどうしようもないので、室内練習にはなりましたけど、選手たちはそれなりに自分のやるべきこと、目的をこなしているように見えた。いい時間にはなったと思います」とこの2日間を振り返りました。

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応援する側としては、2軍も1軍と共に”優勝”して欲しいという思いはありますが、2軍を率いる上で、松山2軍監督は首位攻防戦をどのように捉えているのか、お話を伺いました。

「順位はね、今年もこの位置にいて、また優勝争い出来ているということは、選手たちが僕らの起用に応えてくれたというか、そこでいい成績を残してくれているからこの位置にいるだけなので。選手がよく頑張ってくれているなという感じですよ」と選手たちのここまでの奮闘に笑顔を見せました。

2軍は、1軍の戦力準備と選手育成の場。優勝を目指すことが2軍の目的でないことは、これまでも歴代2軍監督が仰られてきました。

1軍と優勝への位置づけは違いますが、松山2軍監督は 「去年も要所要所で『優勝したい』という声はベンチでも出ていました。でも、今年に関しては、優勝がどうのこうのいうよりも、自分の成績を出さないと。野球人として、自分の結果を出すことがまず大事」と言います。

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「小久保(裕紀)監督も言われているように、チームの勝敗を考えられる人間と、そうじゃなく、まず自分のことをやっていく選手がいて。今年の2軍にいるのはそういう選手(後者)がほとんど。育成選手も多いし。そういう意味では、チームが勝つことに対する責任とかそういうことよりも、まず自分がやるべきことをしっかりやりなさいということですね」と語りました。

昨日、今日と試合中止になりましたが、松山2軍監督は育成外国人のホセ・オスーナ選手が2軍公式戦初出場初スタメンの予定だったことを明かします。「例えば、初めてスタメンで出るオスーナに、『この首位決戦で勝つために頑張れよ』とは言わないですよね。『自分のやるべきことを頑張れ』と伝えましたが、2軍にはそういう立場の人が多いのでね」と勝負事ではあるものの、選手それぞれがやるべきことや課題を見失わないようにすべきだと強調しました。

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やるべきことをやったその先に勝利があるということーー。「試合が始まったら、どんなメンバーであろうと当然勝つために試合するわけなので、こちらとしてはこのメンバーの中でどう勝っていけるかというのは、僕なりに考えていますけどね」と松山2軍監督。

2軍とはいえ、選手もファンも”勝利”や”優勝”はやはり嬉しいもの。これまで取材してきた中でも、優勝を目指す中で成長していく選手たちの姿を目にしてきたので、今年も”優勝”への位置付けが気になっていました。

松山2軍監督が仰るように、戦う中では当然目指すべき勝利があるけれど、選手個人はやるべきこと、積み重ねていくべきことを見失わずに、日々成長していくことが大切なのだと感じました。

Writer /

上杉 あずさ『班長』