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“全力野球少年”が報われる日を願って

上杉あずさのスコアブック
公開日:2025.10.16

試合に出ていようが、ベンチスタートだろうが、野球に取り組む姿勢は変わりません。

育成4年目の加藤晴空捕手は誰よりも大きな声でチームを鼓舞し、盛り上げます。

「結果とかいろいろ考えることはあるけど、野球やってる時間は、目の前の野球を楽しむ、全力でやると決めています。試合で打てなくて落ち込むことはあるけど、野球してる時は楽しんで、勝手に声が出ています」

特別、「声を出そう」と意識しているわけではないといいます。悩みや焦り、様々な思いはあっても、野球をしている時間は、真っ直ぐ全力で野球を楽しんでいるのです。

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秘める闘志と野球への情熱

先日のみずほPayPayドームでの3軍練習試合。11日のホンダ熊本戦でも、チームを盛り上げ、良い雰囲気を作っていました。チームメイトの活躍を自分のことのように全力でガッツポーズして喜び、声を張り上げる姿は見ている者の心を動かします。

そして、7回にようやく巡ってきた出場機会。「ずっと試合に出たいと思っていて、チャンスが来たので絶対打とうと思って打席に入りました」と代打起用された加藤捕手はそこで同点適時打を放ちました。限られた場所でしっかり結果を残す姿は実に頼もしいです。

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「最終回に代打で1打席とか、これまでも多かったので、いつでも目の前の1打席にかけてきました。だから、普段と変わらずにやれました」と笑顔の奥に強い覚悟を感じました。

今月上旬はみやざきフェニックス・リーグにも参戦。今季も主戦場が3軍だった加藤捕手にとっては、2軍がメインのフェニックス・リーグに招集されたことは大きなチャンスでした。「よっしゃーって思いました」と気合い十分で宮崎へ。

出場機会こそ多くはありませんでしたが、率先してブルペンへ。「たくさんいい経験できました。普段受けないピッチャーの球を結構たくさん受けさせて貰いました。松本裕樹さんとか藤井皓哉さんとかお願いして、ブルペン受けさせてもらいました」と加藤捕手。

本来であれば、試合中のブルペンはブルペン捕手が受けますが、「せっかくなら受けてこいよ」と細川亨2軍バッテリーコーチのアシストもあり、志願して貴重な経験を積みました。

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危機感と”生き残った”覚悟

育成4年目のシーズンが終わりました。危機感は常に抱いてきましたが、昨オフ、同期入団の選手からとうとう”戦力外通告”を受ける選手が出ました。

自分が1番”危ない”ーー。そう危機感を抱いてきた加藤捕手。今春キャンプの頃、「去年の秋は『怖いな』みたいな話を同期たちとしていました。お互いに『お前は大丈夫』って言い合って気持ちを保つしかなかったんですよね」と明かしました。

「『お前らは大丈夫だよ。俺おるから』って言ってました。それで自分が生き残ったので…もうやるしかないです」

昨季も”ラストチャンス”と覚悟を決めてやってきた中で、今季もチャンスを貰うことが出来ました。
「どっちにしろ本当にラストチャンスなんで。今年が勝負の年というか、駄目だったらもう多分終わると思うので、3軍戦だろうと4軍戦だろうと結果を出すしか上に上がる方法はない。そのためには練習するしかない。これだけやったからって思えるくらい練習したいなと思っています」と決意を込めたシーズンでした。

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結果的に、今季2軍戦に出場出来たのはわずか2試合、2打席でした。それでも、どの軍にいても、気持ちを切らすことなく声を出して、全力で目の前の野球に挑む姿にはグッとくるものがありました。

今でも、「野球している時以外はめっちゃ考えるけど、寝て起きて野球始まったら考えないようにしています」と不安な気持ちは野球には持ち込みません。スカッと気持ちを切り替えて全力で野球と向き合うのです。

「今回も(通告期間が終わっていないので)まだ分からない。出来ることなら、まだ野球やりたいです。自分のために後悔しないようにやるだけです」

どんなときも変わらぬ姿を見せることは、決して簡単なことではありません。胸に秘めたる熱い思いと覚悟を胸に、全力で野球を楽しむ加藤捕手が報われる日を願っています。

Writer /

上杉 あずさ『班長』

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