今季3年目を迎える福岡ソフトバンクホークスの岩井俊介投手。ルーキーイヤーは開幕1軍を勝ち取り、15試合に登板した右腕ですが、昨季はわずか8試合。2軍でもがく時間が長くなりました。
今春キャンプはB組スタートとなりましたが、オフの自主トレを終え、福岡に帰ってきた岩井投手は、顔付きもシュッと引き締まり、生き生きとしていました。
28日、キャンプイン前にブルペン入りした右腕は「まあまあいいですかね」と謙虚に語りましたが、1月ながらも力強くキレのある直球をガンガン投げ込んでいました。

自主トレは、ホークスの松本裕樹投手、上茶谷大河投手、埼玉西武ライオンズの甲斐野央投手らと栃木県内で行いました。
元々一緒にやる予定だった松本裕投手と上茶谷投手が「岩井も呼ぼう」と声を掛けてくれたといいます。
“真逆タイプ”の2人に声を掛けられ、岩井投手は様々な刺激を受けてきました。
“対照的”な存在から得た学び
「マツさん(松本裕投手)は、静かに何でもスゴい人。まじでスゴいっす。一緒に練習していて思いましたけど、何やっても上手いんです。アップでの距離感も力感も上手いし、サッカーも出来る。ジャンプもめっちゃ飛ぶし、ポテンシャルがスゴい。羨ましいです」と身体能力の高さを改めて思い知らされました。
それでいて、トレーニングとなると1人で黙々と取り組む松本裕投手。ここまで長い時間を共に過ごすのは初めてのことで、2025年最優秀中継ぎ投手の全てにおけるハイレベルさに圧倒された時間でした。
寡黙な松本裕投手ですが、トレーニング方法や投げ方などたくさん助言を送ってくれたといいます。岩井投手が自分ではあまりアプローチしてこなかった腹圧の入れ方や胸郭周りの動かし方など、身体の細かい部分を動かすトレーニングにも重点的に取り組みました。
「マツさんは腹圧をめちゃくちゃ意識する。今までの僕は力だけで『うーん!』って投げていたんですけど、マツさんは腹圧で引っ張られる感じだと。マツさんって練習では全然力入れないんですよ。『それでええんかな?』と思っていたけど、たしかにそれも大事なんだなと思いました」
ウエートトレーニングがメインで”力勝負”だった岩井投手とは対照的に、上手な”抜き感”で身体やボールを操る松本裕投手から学ぶことは多くありました。

ハッとさせられた”同タイプ”の先輩のギャップ
一方で、松本裕投手と対照的な明るく陽気なキャラクターの上茶谷投手と甲斐野投手。タイプ的には岩井投手も”こちら側”ですが、2人の先輩にもハッとさせられたことがありました。
「めちゃくちゃやるっすよ」と2人の先輩のメリハリの効いた練習姿勢には、大きな影響を受けました。
「ちゃーさん(上茶谷投手)は動作系のことをめっちゃ一緒に考えてくれる。『お前、多分そっちタイプやな。だからこういうトレーニングやった方がいいよ』とか。ちゃーさんは、人の投げ方を理解してるんですよ。モノマネ上手いだけあって。どういう使い方しているのかとか分かってる。それに沿って、僕に合うトレーニングを探してくれる」
親身になって考えてくれる先輩に感謝しました。ちなみに、自身もモノマネには自信がありましたが、「ちゃーさんには適わない」といろんな意味で偉大さを知りました。

甲斐野投手にはメンタルのことを強く言われたといいます。「『結局はメンタルよ』って。甲斐野さん、本でめっちゃ勉強しているらしくて」と岩井投手は勧められた本を自ら購入。本と向き合うのは、人生でほぼ初めての時間だといいます。
すぐに行動出来たのは、「そういう考え方もあるんやって、めっちゃ気になるようになった」という素直な好奇心と、「ああいう”ちょけキャラ”にガチで教えられるとめっちゃ響くっす。ギャップにやられてまう。ふざけてる系のキャラの人にガチで長い話されると、全部聞けるんです」と岩井投手は熱弁しました。先輩たちのギャップにハッとし、大いに刺激を受けた自主トレでした。
“対照的”な先輩たちと過ごした時間で、たくさんのことを学んだ岩井投手。今年の目標は、「40試合1軍で投げるために、心をぶらさず、毎日丁寧に生きていきます。ぶれない!何やってもぶれない」と心と身体を整えて、3年目のキャンプに挑みます。
