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憧れの存在を励みに…フツフツと燃える想い

上杉あずさのスコアブック
公開日:2026.03.04

静かなる闘志が感じられます。

今春、タマスタ筑後でC組の野手に混じって行っていた打撃練習では、鋭いスイングで連日の”スタンドイン”。桑原秀侍選手のパワフルなバッティングには、思わず目を奪われます。

2020年育成ドラフト3位指名を受けて、鹿児島の強豪・神村学園高校から福岡ソフトバンクホークスに入団。当初は投手としてプロ入りするも、二刀流挑戦期間を経て、2024年からは内野手登録に。昨年は高い身体能力と打力を生かし、外野手としてプレーしました。

今春はB組でキャンプをスタート。しかし、右肩痛で途中離脱となり、筑後へ。リハビリ組の管轄ではありますが、「肩以外は問題ない」とC組の中で精力的に練習してきました。

怪我をしているとは思えぬような打撃です。手応えを聞いてみると「状態も良い感じで来ていると思います」と頷きます。

厳しい世界で受け止めた現実

オフの自主トレは、小中学生時代のチームメイトである、中日ドラゴンズの津田啓史選手と共に地元・熊本で行いました。

「とにかく毎年、出だしが悪かったので、春先に自分のベストが持って来れるようにという練習の仕方はしてきました」と自主トレのやり方も工夫。

「今までは、とにかくフルスイング、強いスイングを意識していたけど、今年は対ピッチャーに自分のスイングができるように練習してきました」

強く振ることは元々出来る選手。その中で、いかにミートしていくかというところに注力し、模索してきました。

年明けは、筑後で単独トレーニング。朝早くからファーム本拠地の屋内練習場でバットを振り込んでいました。トラジェクトアークも活用し、1軍クラスの投手を打てるようと意識して取り組みました。

やるべきことに黙々と1人で取り組んできたからこそ、表情に迷いはありません。

しかし、そんな中で肩の負傷。ここに来て初めての怪我離脱。悔しさも滲みますが、桑原選手は変わらず前を見て練習に励んでいます。

今年が6年目──。

支配下登録のチャンスを掴むことはもちろん、2軍戦の出場機会を得ることさえ簡単ではない厳しいチーム状況です。

昨季も少ないチャンスでしたが、印象的な一打を放ったり、守備で気持ち溢れるハッスルプレーもありました。決して多くは語りませんが、そのプレーからは覚悟が感じられました。

悔しさ、もどかしさ、様々な思いがあったはずですが、「与えられたチャンスで結果を残すことを意識してやってきて、去年はそんなに悪くもなかったけど、めちゃくちゃ良いって感じでもなかった。まだまだ技術が足りないと思ったので、もっと練習しないといけないです」と受け止めて、前を向きました。

励みになっているのは”憧れの存在”

苦しい時間が続きましたが、前を向いて挑み続けられたのには、”憧れの人”の存在がありました。

かつて自主トレで師事した今宮健太選手です。昨季は、今宮選手が怪我明けでファームにいた時、一緒に2軍戦に出場する機会がありました。

「一緒にやっていたら、すごく高い意識でやっているのがわかる。1打席1打席に対しても意味を持って立っていました。1軍の選手の姿を知ったし、それと同時に、一緒に1軍でプレーしたいと思いました」

桑原選手にとって、今宮選手は”憧れの存在”。「すごく憧れています。野球以外のところでも、人間性も。すごくいい人です」と笑みを浮かべます。

高校時代、投手としても甲子園のマウンドに立ち、154キロをマークするなどとにかく身体能力オバケな先輩と、どこか重なるポテンシャルも感じる桑原選手。しかし、「いや〜、今宮さんには勝てないと思いますけどね」と謙遜しますが、まだ23歳。発揮しきれていない潜在能力を秘めているはずです。

「支配下になるのが第一。なんとかもぎとって、1軍で出たい」と静かに決意を込める桑原選手。

右肩の状態は日に日に回復傾向だといいます。すでにキャッチボールも再開しました。今できるベストを尽くしながら、一気にアピールする準備を整えています。

Writer /

上杉 あずさ『班長』

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