「めちゃくちゃありがたいことだった」
1年前と大きく変わった”スタート地点”。改めて感じるのは、感謝と決意です。
盛島稜大捕手は、今春キャンプを筑後のC組で過ごしています。2022年育成ドラフト14位で興南高校からプロの世界に飛び込み、今季が育成4年目。ポテンシャル高い「打てる大型捕手」です。
アーリーワークから始まる毎日。精力的にバットを振っています。捕手としても、捕って止めて投げて鍛えて……ハードな1日も清々しい表情で取り組んでいます。
しかし、昨春と比べたら、刺激が少ないのではないか──。そんな心配もしてしまいますが、盛島捕手はどっしり構えて、真っ直ぐに現在地と向き合います。
サプライズA組から現実のC組へ
“サプライズ”でA組に大抜てきされた昨春キャンプ。城島健司CBOも「スケールの大きい選手になってくれないかなという期待は持ってます」と名指しで期待感を表現しました。しかし、昨春のチャンスで立場を掴み取ることは出来ませんでした。
森浩之コーディネーター(野手)も「我々はまだその(A組)レベルにはないと感じていたけど、貴重なチャンスを頂いた。盛島からしたら、2〜3割も出来なくて、屈辱のA組だったんじゃないかな」と振り返ります。
そして、今年はB組どころか、C組でスタートしたキャンプ。球団のアプリで自身の組み分けを知った盛島捕手は、「C組でもやることは変わらないので。そんなに気にしていません。逆に自分のやりたいことできるので、しっかりやっていけば大丈夫かなと思います」と動じず、大きく構えて現実を受け止めました。

感謝した”チャンス”と学んだやるべきこと
むしろ、充実感に満ちた表情が感じられる姿は、逞しい限りです。
昨年のA組入りは、「めちゃめちゃありがたいことだったと思う」と改めて感じています。だからこそ、昨年の経験がなければ、「(今の自分は)なかったんじゃないですか?」とプロ野球選手として成長するために欠かせない時間だったことを噛み締めました。
「A組の緊張感というか、練習のやり方だったり。一人ひとりが課題に向かって、それを解消できるようにやっていました。自分で考えてやっていた。これくらいやらないと上に行けないし、上に行けても、やり続けないとずっと1軍にいれるわけじゃない。そういったところは勉強になりましたね」
肌で感じた1軍クラスの選手たちの姿を、静かに胸に刻みました。

だからこそ、C組にいても、やるべきことは変わらない──。昨春の学びがあったから、ブレることなく自身の技術を磨き続けてきました。
昨年は3軍で77試合に出場し、3割2分4厘。チームトップタイの12本塁打を放ちました。しかし、2軍では8試合の出場にとどまり、1割5分8厘。18打数でわずか2安打でした。
「去年、3軍で出来たことを2軍でも同じように出さないといけない。3軍ではいいけど、2軍では結果が出ないということを無くすために、まずは速い球を打ち返す練習に取り組んでいます」
より上のレベルにいくと速球派投手が増えることを実感した盛島捕手は、「1つ速い球を打てるという強みを作れたらいいんじゃないかなと思って」と”武器”を作るべく取り組んでいます。

捕手としても、「技術以上に配球とかの方が難しいと感じました。試合に入る前の準備や試合中の状況整理。キャッチャーは指示出来ないとダメだと思うので。まず状況判断して、視野を広げていきたい」と強い覚悟を抱きました。
森コーディネーターは「去年まで、動き出しが少し鈍かったけど、身体のキレを見ても自主トレを(甲斐)拓也のところでしっかりやってきたのが分かる。今年は大いに期待出来るんじゃないかな」と成長に目を細めました。
ジェットコースターのような1年で様々な経験をした盛島捕手が、今季どんな姿を見せてくれるのか注目したいです。
