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最高の形での”地元凱旋”を目指して…木村大成、飛躍の1年へ

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公開日:2025.08.16
最高の形での"地元凱旋"を目指して…木村大成、飛躍の1年へ

4年目の木村大成投手が好投を続けています。13日のウエスタン・リーグ くふうハヤテ戦では、同点の5回からマウンドに上がり、2回を無失点に抑えました。2軍で防御率1.54とアピールを続けています。

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突然舞い込んだ初の1軍昇格

先月末、プロとして大きな出来事がありました。それは、初の1軍昇格です。「初めてだったので嬉しかったのと、1軍の首位攻防戦の雰囲気を生で味わえてすごく良かった」と笑顔で振り返りました。

昇格の知らせは7月29日。2軍戦がみずほPayPayドームでの開催だったため、木村大投手もドーム入り。試合前練習を終えて、食事をしていると、川越秀隆コーディネーター(投手ファーム統括)に呼ばれました。そこで、倉野信次投手コーチ兼ヘッドコーディネーターと電話で話し、1軍の首位攻防戦の舞台、北海道行きが告げられました。

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初めての”地元凱旋”に集まった応援団

編成上の都合で、最初から2日間だけの“限定昇格”ということは決まっていました。倉野コーチに「2日間だけだけど、やだ?」と聞かれたそうですが、「嬉しいです」と頷きました。北海道北広島市出身の木村大投手にとっては、嬉しい“地元凱旋”です。

すぐに両親に連絡すると、驚いた様子だったといいます。「観に行くね」と両親と祖父母も一緒に球場に駆けつけてくれました。急な昇格となりましたが、地元の友人たちも含めると20名ほどの大所帯の“木村大成応援団”がエスコンフィールド北海道に集まってくれました。「投げていないのに、みんな『カッコよかったよ』とか言って喜んでくれた」と応援してくれる家族や仲間の存在を改めて実感し、胸が熱くなりました。

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昨年1月、北広島市の「はたちのつどい」が初めてエスコンフィールドで開催されました。同球場は実家から歩いて10分圏内で、「実家から見える」という超地元っ子。プロ野球選手としてその場で人生の節目を迎えたことに感慨深いものがありました。

「この球場で早く投げたい、投げなければいけない」と思いを強くしていた木村大投手。多くの友人たちにも「早く1軍で投げてよ」「招待してよ」と声を掛けられたといい、「招待する人リストを書いてみたら、40人くらいになっちゃいました。招待できない分は僕が買います」とはにかんでいました。

強くした決意と湧いた自信

2日間で登板機会はありませんでしたが、ベンチで声を出したり、ブルペンで過ごしたりと良い緊張感を肌で感じる貴重な時間になりました。“限定1軍”でも、「ここで投げなきゃいけないなと思わせてくれた。大きかったです」と経験を積むチャンスを貰えたことに感謝していました。

「前までは1軍は憧れというか、遠い存在だった。投げる姿も想像できなかった。でも、今年2軍でずっと投げてきて、今までよりは結果も残せていて、フレッシュオールスターでも自分の持ち味出せたり。前よりは近い存在になったかな。投げたら抑えられるぞっていう自信は前よりはあります」と結果と共に少しずつ自信も湧いてきました。

「(先輩たちが)目の前でプレーしている姿をベンチとかで見て、すごいなと思ったけど、やれなくはないなとも思いました。自分も頑張んなきゃ、頑張ればいけるんじゃないかと思いました」と強い気持ちを見せました。

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木村大投手は、さらに先の目標も描きます。「将来的には先発を目指したいです。でも、直近の目標としては、中継ぎで勝ちパターンに入れるくらいの信頼感を掴みたい」とメラメラ燃えています。残してきた結果と貴重な経験が、自信に繋がっているように感じました。現実味を増してきた憧れの舞台へーー。次こそ”プロ初登板”を自らの手で掴み取ってくれるはずです。

Writer /

上杉 あずさ『班長』