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エイブルトライアウト2025〜それぞれの想い〜

特集記事
公開日:2025.11.12

11月12日、「エイブル トライアウト2025〜挑め、その先へ〜」がMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島で開催されました。

出場選手は38名。国内外の59チーム総勢114名のスカウト、そして4174名の観衆が見守る中で行われました。

トライアウトのルールは、1投手あたり打者3人と対戦。カウントは0ボール、0ストライクから行いました。野手は、投手の出場数に応じて出場機会も増え、今年は1人7〜8打席立ちました。

ホークスから出場した5選手の結果とコメントは下記の通りです。

・風間球打 投手
韮澤雄也 選手:二ゴロ
野口恭佑 選手:遊ゴロ
川原田純平 選手:四球

「すごく緊張して疲れたんですけど、今出せる全力を出せたので、悔いなく投げられました」と清々しい表情で振り返ります。ただ、「ドラフト1位で選んでもらって感謝しかないですけど、1軍で登板できずに終わったのは悔しいし、申し訳ない」とも語ります。

今後のことについては、「どうなるか分からないですけど、ファンの方々や両親、監督、コーチ含め、今までお世話になった人に恩返しできるような悔いのない人生を歩みたいです」と前を向きました。

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・大城真乃 投手
渡部健人 選手:空振り三振
鈴木蓮 選手:空振り三振
松山竜平 選手:空振り三振

最高のパフォーマンスを見せました。打者3人に対し、3者連続空振り三振!持ち味のスライダーが光りました。実績ある選手に対しても堂々たる投球。手応えを滲ませました。

「キャリアハイくらいの感覚で投げられたので良かったです。今までやってきたことを、これから野球続けるにしろ、辞めるにしろ、今日は最高の形だったかなと思います」と普段から物静かで控えめな大城投手が、興奮気味に振り返りました。

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・又吉克樹 投手
サポート 選手:三飛
中村健人 選手:死球
松原聖弥 選手:二ゴロ

球団から構想外を言い渡されてから、歩みを止めることはありませんでした。「1か月半練習休むことなくずっとブルペンも入ってやってきた。身体が元気で、走れるし投げられる。まだまだレベルアップ出来ると思う」と野球への情熱は燃え続けています。

2人目の打者には死球を与えてしまいましたが、「自分のシュートを投げる以上、あれが甘く入って打たれるくらいだったら、という野球人生を送ってきたので。自分のやれることはインコースに突っ込んでいくこと。それを表現出来たのは良かった」と徹底した自身の持ち味でアピール。今後は、海外でのプレーも視野に入れ、吉報を待ちます。

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・田浦文丸 投手
山足達也 選手:投ゴロ
韮澤雄也 選手:中前打
川原田純平 選手:遊ゴロ

「緊張はなく、楽しく投げられました」と振り返ります。持ち味の変化球を駆使し、打者と勝負出来たことに充実感を覗かせました。

球団から構想外を伝えられた当初は、キッパリ辞めることも考えたという田浦投手。しかし、「いろんな人とお話させて頂いて、最後に楽しくマウンドに上がりたいなという思いが出てきました。それで、他のチャンスも探りつつ、マウンドに上がれたら」とトライアウト受験を決意。「受けたということは、キッパリじゃなかったということですね」と野球が好きだという想いを再確認した左腕。

福岡県大野城市出身で、愛着のある地元球団。「ホークスでやりたいという気持ちはすごくありましたし、ホークスでダメだったら諦めようと思うくらい頑張ったつもりでした。ホークスで8年間出来て良かったです」と静かに語りました。

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・川原田純平 内野手
8打席4打数1安打4四死球1盗塁
第2打席に左安!

「まずは久しぶりに野球をやって、本当に楽しいなとめっちゃ思いました」と笑みがこぼれました。

8打席立ち、出塁し、守備にもつくというフル回転でしたが、身体の状態も良く、持てる力を発揮することができました。

当初はトライアウトを受けるかどうか悩みました。一度野球から離れる時間を作ってみると、再燃した野球への想い。地元に帰り、家族のサポートの下、この日に向けて練習してきました。

かつては、結果を出さなければと精神的に苦しくなることもありましたが、「小さい頃のような気持ちで野球を楽しめました」と何度も口にした”楽しい”気持ち。そんな姿がきっと、家族やファンにも届いたはずです。

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また、元ホークス選手では、下記の2選手が出場しました。

・高橋礼 投手
松山竜平 選手:中前打
鈴木蓮 選手:三ゴロ
サポート 選手:左飛

23年オフにトレードでホークスから巨人へ。移籍2年目の今季は1軍登板なしに終わりました。「今季はやりたいことをやってこられたし、練習量もこなしてきた。まだまだできるし、身体も元気です。もっともっと技術を高めていきたい」と熱を込めました。

もちろん、望むのは来季もNPBでプレーすることですが、どの舞台であっても願うは”現役続行”。力強く思いを語りました。

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・笠谷俊介 投手
川原田純平 選手:四球
韮沢雄也 選手:空振り三振
野口恭佑 選手:四球

ホークスを退団し、今季は育成選手としてDeNAでプレー。しかし、怪我もあり、オープン戦1試合、ファームで1試合のみの登板に終わりました。

現在も左手人差し指の腱鞘炎が治っていませんが、そんな中でもトライアウトに参加。「ユニフォーム姿で投げているのを見て欲しくてなんとか投げる事ができました」とファンへの感謝を述べました。

今年打った注射は4度。「指が痛くてもやれることはやってきたし、ボール投げたい。(もう嫌だと思ったことも)ないっすね」と野球への思いが消えることはありませんでした。

上手くいかないことばかりでしたが、「怪我さえ治れば」──。まだまだやれる自信はあります。現役続行への熱い思いを語りました。

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取材を終えて──。
多くの選手が口を揃えたのは、「トライアウト出て良かった」。今後、どんな未来が待っているかは分かりませんが、それぞれが悔いなく「やり切った」と言える場所があることの重要性を改めて感じるトライアウトでもありました。Bambiesでは、引き続き、選手たちの声をお届けします。

1人でも多くの選手たちの『その先へ』繋がりますように。

Writer /

上杉 あずさ『班長』

Pickup /

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