がむしゃらな全力プレーで存在感を示す若鷹がいます。
昨秋、育成ドラフト2位指名を受けて、福井工大福井高校から福岡ソフトバンクホークスに入団した江崎歩選手です。
持ち味は俊足と守備力。足を生かしたフットワークの良い守備は、新人合同自主トレ、春季キャンプ中から若手の中でも目を引くものがありました。
そんな楽しみな育成ルーキーは、3月7日から2軍に招集されると、春季教育リーグに出場。非公式戦ながら、初の対外試合は3軍ではなく、いきなり2軍戦。江崎選手自身も「ビックリした」という嬉しい”抜てき”で、貴重な機会を得ました。

その後は、3軍戦で経験を積む日々。持ち味の守備では、「送球の安定性をもっと高めたい。そのためには、捕球の形が大事になってくる」と向上心高く練習に励んでいます。
時には試合の中でミスが出ることもあります。それでも、果敢にトライしていく姿が印象的です。
江崎選手は「本当は(ミスしたら)引きずるタイプですけど、プロになって、こんなに試合がある。高校の時はもっと落ち込んでいたけど、試合数も増えたし、チームに迷惑をかけたくない気持ちもあるので」と逞しいです。4日の3軍戦では、初回に失策をするも、その後切り替えて複数安打を放ちました。
走塁でも積極的に次の塁を狙います。7日の3軍戦では、初回に二盗、5回は三盗に成功。3安打2盗塁と攻撃的な1番打者として躍動しました。ここまで3軍でチーム最多の6盗塁をマーク(4/10現在)。「盗塁はあまり得意じゃなかったけど、教えて頂いて、だいぶ走れるようになりました」と貪欲に学びながらトライしています。
江崎選手は「やっぱり自分みたいなバッターは泥臭くいくべきだと思う。とにかく出塁して、走って、自分の持ち味いかせるようにしたい」と”ガツガツ”しているのです。

江崎からにじむ”支配下になる器”
そして、何より負けず嫌いな男。
年齢の近い内野手も多くいますが、「自分はそこ(守備)で勝負していきたい気持ちもあるので」と意識する気持ちは当然あります。
中でも、今年入団したキューバ出身の18歳、ジョナサン・モレノ選手の名前を挙げました。
「モレノ、上手いです。あれだけ注目されて入ってきたし、周りからも上手いと言われるので気にはするけど、モレノにない部分で自分は勝負していけたらと考えているので。アイツに無いもの、苦手なところで勝負したい。自分は足が武器なので、スピード感では絶対に誰にも負けたくない」と素直な気持ちを真っ直ぐ明かします。
先輩たちと一緒にノックを受ける中でも、負けん気の強さを覗かせます。先輩たちの”スピード感”に負けじと意識しすぎるがゆえに、空回りしてしまうことも。
「良いところもあったけど、悪く出るところもあった。そこもいろんな選手のプレーを見て学べたのは大きかったです。もっと自分のことを知っていかないといけないなと思いました。やっぱり1年目なので、焦らずやっていきたい。周りと比べるより、まずは自分のやるべきことをやっていきたい」
秘めたる闘志はメラメラと伝わってきますが、冷静さも持つ18歳です。

大越基3軍監督は、江崎選手について「彼は、アウトになった時やミスをした時の悔しい気持ちがとても強い。まだ怖さを知らないから、どんどん積極的にいって欲しい。このまま伸びて欲しいね」と”攻めの姿勢”を評価。
さらに、「2ケタになる器がある選手。数年後が楽しみ」とまで語りました。
何事にも負けん気根性で食らいつく”アグレッシブなルーキー”。覚悟に満ちた18歳の若鷹が、これから這い上がる姿を楽しみにしています。
