プロで迎える初めてのオフに掲げた”来オフの目標”。
「来年の自主トレで、今宮(健太)さんのところに行きたい」──。
そうハッキリとビジョンを語るのは広瀬結煌(ゆうき)選手。2024年の育成ドラフト4位で市立松戸高校から入団した守備が持ち味の内野手です。
走攻守バランスの良い右打ちの遊撃手で、1年目の主戦場は3、4軍。「成長率でいえば広瀬かな」と昨季3軍を率いた斉藤和巳監督お墨付きの成長を見せたルーキーイヤーでした。

初めて経験するプロ野球のオフシーズン
そんな広瀬選手は、プロで迎える初のオフに、「初めてなので分からないことも多いんですけど、笹川(隆)コーチとかが結構筑後に来てくれて、一緒に練習してくれたので、秋キャンプとあまり変わらず練習出来ています。春キャンプへの不安はないです」と育成練習がない中でも、意欲的に筑後を利用して練習してきました。
当初、プロ野球のオフは「シーズン中、全く休みがないので、結構みんなリラックスしているのかな」とイメージしていたそうですが、「全然でした。結果残している人は、みんな練習しまくっていて。山川(穂高)さんとか年末年始もストイックにやられていると聞きました」とすぐに”現実”を知りました。
「育成なので、どうしても7月いっぱいの期限がある。序盤で結果を残さないといけない。試合始まってすぐに結果を残していかないといけない。キャンプやこの時期の練習が大事になってくる」
19歳はしっかりと自覚していました。高卒1年目とはいえ、危機感を持ってオフもしっかりと練習してきました。

“憧れの人”に恥じないような1年に
そんな広瀬選手が掲げた今年の目標は──。
「今年はとにかく2軍で和巳監督のもとでたくさん野球をやるっていうのと、来年の自主トレで今宮さんのところに行きたいので、今宮さんにお願いして恥じないような力をつけたい。来年があるかは分からないけど、お願い出来る時に恥じないようにしたい」
目を輝かせながら、”憧れの人”への思いを語ります。
10月のみやざきフェニックス・リーグでは、共にプレーする機会を得ました。怪我明け、ポストシーズンに向けて調整をしていた今宮選手と、2軍でチャンスを貰った若鷹は共にノックを受けました。
元々、誰にでも物怖じせず積極的にコミュニケーションを取れる広瀬選手。しかし、憧れの選手がCS、日本シリーズに照準を合わせて集中する姿を見て、話し掛けるのを控えたといいます。
ところが、今宮選手の方から声を掛けてくれました。「その時はショートのゲッツーをやっていたんですけど、『どんな意識でやってるの?』って聞いてくれて。技術面のアドバイスをくれました。帰る日にも、プロでの”考え方”について教えてくれました」と感激しました。
「いい経験になりました。カッコイイです。すごく優しいですね。1回話すといろんなことを教えてくれました。これからまた機会があれば、たくさん聞いて、吸収したい」と胸が熱くなる時間を振り返りました。

入団時、自ら憧れの選手として名前を挙げた先輩でしたが、”目指すべき存在”だと確信を持った会話がありました。
山川選手に「憧れてる選手いるの?」と聞かれた時、広瀬選手は迷わず「今宮さんです」と答えました。
すると、山川選手も「そうだよな」と頷いたといいます。
「強いホークスで13年もショートを守り続けていることは本当にすごいこと」
山川選手も調整で筑後に来た際やフェニックス・リーグ中、広瀬選手に助言をくれた1人でした。「バッティングも守備も2人の先輩から勉強させて貰いました」と感謝します。先輩が素晴らしいのはもちろんのこと、先輩に学ぼうとする積極的な姿勢も広瀬選手の持ち味です。

1年目を終え、後輩も入ってきました。「早いなと思うのと、上もすごい人ばかりですけど、下からもどんどん来る。負けないように。上だけ見て頑張りたい」と力を込めます。
「年齢じゃない。やっぱり実力があれば上に上がれる世界。実力を磨くのみです」と笑顔の裏に強い決意を覗かせました。
