“ガッツマンルーキー”が公式戦初安打を放ちました。
4月18日、ファーム・リーグのオリックス・バファローズ戦で、鈴木貴大選手が公式戦デビューを果たしました。
藤沢清流高校、富士大学を経て、クラブチーム「CLUB REBASE」から育成ドラフト5位で入団した苦労人は、前日の17日に25歳になりました。「ヘッドスピードは1軍レベル」と評されたポテンシャルの開花が期待される長距離砲候補です。
この日、「7番・中堅」でスタメンに名を連ねた鈴木貴選手。「緊張しなかったと言ったら嘘になるんですけど」と公式戦の雰囲気をしっかり感じながら試合に入りました。
すると、プレイボール直後、いきなり打球が飛んできました。先頭打者の中堅前方への当たりを逸らしてしまいました。記録こそ失策とはならなかったものの、結果的に相手の先制点に繋がるプレーに。「(先発の前田)純さんの成績にも影響してしまう。責任を感じました」と駆け出しのルーキーですが、初出場から公式戦の重みを肌で感じました。
緊張感ある中、ミスもありましたが、ここで屈しないのが鈴木貴選手。「ここで声が落ちちゃうのは良くない。後半で取り返そうと思って切り替えました」と沈むことなく、全力プレーを続けました。
2回に回ってきた第1打席は、”綺麗な3球三振”。相手の山岡泰輔投手も上々の立ち上がりでしたが、「イメージしていた以上にストレートもスライダーもキレがすごくて、これが1軍の投手かと思いました。本当に凄みを感じましたが、これを打っていかないといけない」とプロのレベルを知りました。
それを踏まえ、5回に迎えた第2打席。「今日の山岡さんは追い込まれたら厳しいから、その前に勝負を付けたいと思っていた」と初球を思いっきり振り抜くと、打球は左翼へ。”プロ初安打”となりました。


「ミスもあったので打つ方でアピールしたいと思っていました。スタメンで出させて頂いた中で、あんな三振の後は真価が問われる。こういう打席にできるっていうのをみせられたのはいい経験です」と充実感を滲ませました。
周囲の心を動かす鈴木貴大という漢
斉藤和巳2軍監督は「貴大は練習ではそんなに見映えしないけど、試合では映えてくる。1打席目に三振した後、2打席目に変化球を左翼前に打ったり。彼なりにいろいろ考えて打席に立っている。そういう考える能力が高い。実行できるかどうかはまた別として、自分をしっかり見つめられる選手」とデビュー戦を講評しました。
試合後、鈴木貴選手はヒーローインタビューに呼ばれました。公式戦初本塁打を放った同期の髙橋隆慶選手と共にファンの皆さんの前でご挨拶。マイクを両手で持ち、丁寧に一言一言、気持ちを込めて試合を振り返りました。とても清々しい表情でした。


さらに、鈴木貴選手は髙橋選手の本塁打を振り返り、「ノースリーから一発で仕留めるのが髙橋。そこでファウルにしちゃうのが自分。同い年で同期入団。野球人として尊敬しているからこそ、悔しいし負けられないですね」とギラギラした表情で”ライバル”の一発にリスペクトを込めました。
仲間であり、ライバルでもあるチームメイトのプレーをベンチにいても、守備位置からでも常に鼓舞し、称える鈴木貴選手。「貴大はライバルが打った時も全力で喜んで拍手を送る」と首脳陣も語っていましたが、どんな時も勝利のために全力です。
自身がホームインした時にも、ベンチで待つチームメイトとハイタッチする前に、塁上の打った選手に「ナイスバッティング」と大きな声を掛けるような熱い漢です。


春季キャンプの時、斉藤2軍監督は、鈴木貴選手のことを「ここ最近の野球界にはあまりいない希少な選手。若い世代の選手は少し大人しくなってきたけど、ここまでガツガツしていて、しっかり自分を分析できて、それに対して全力で取り組める選手はなかなかいない。常に元気があって声が出せて、鼓舞できる。彼がいることでの盛り上がりがあって、場が和む。こういう選手に出会うことはなかなかない。チームとしてはありがたい存在」と語っていました。
「貴大のインタビューは見なきゃでしょ」と言ってスタッフが裏から出てきたり、高谷裕亮2軍バッテリーコーチが「今日はホッコリしたね。ああいう選手がいることが財産」と鈴木貴選手の”存在感”を語ったり、とにかく周囲の心を動かせる選手なのです。
ホークスに新しい風を運んでくれる鈴木貴大という選手が刻んだプロでの第一歩。
鈴木貴選手の這い上がりはもちろんのこと、彼がもたらす”化学反応”がこれから楽しみです。
※鈴木貴大選手の春季キャンプ中のインタビューはコチラから↓
