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逆転支配下へ…ここから始まる育成左腕の逆襲

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公開日:2026.06.18

「最強になって戻ります」
そう力強く語っていた左腕がマウンドに帰ってきました。

4月に腰の手術を受け、リハビリを行ってきた育成3年目の長水啓眞投手が6月18日、JR西日本との3軍練習試合で実戦復帰しました。

先発としてマウンドに上がると、2回1安打無失点。1四球、1奪三振。堂々たる復帰戦でした。

「意外にそんな緊張はなくて、ただ純粋に楽しみで、(早く)投げたかった。楽しく投げられた。ある程度、立ち上げてはきたので、自信持って投げられました」と振り返ります。

「内容で言うともう全然まだまだ」としながらも、直球は球場ガンの表示では149キロを計測。実際には146キロだったといいますが、ライブBPでは出力面に課題を感じ、不安も残る中での登板でした。それが「ちょっとびっくり」と自分でも驚くほど、復帰初戦で出力が出ました。「アドレナリンとかも出ていると思うので、146キロ出たのは試合に入り込めていたということかな」と頷きました。

「諦めてないので」…落ち込む間もなく取り組んだリハビリ

京都国際高校から2023年育成ドラフト8位指名を受けて、福岡ソフトバンクホークスに入団。躍動感ある独特な投球フォームからキレのある球を投げ込む、ポテンシャルを秘めた左腕です。高校時代の公式戦登板はわずか4イニングですが、経験値を積みながら、大きく成長することを期待されてのプロ入りでした。

3年目の今春キャンプは、A組の紅白戦に初招集され、その存在を知らしめました。斉藤和巳2軍監督は「藤原(大翔)と長水は今年は例年と違うなというところはある。長水は出力も上がっているし、身体も大きくなっているし、ガッツもある」と成長を語っていました。

そして、3月18日、長水投手はファーム・リーグの広島東洋カープ戦で公式戦初登板、初先発。5回5安打2失点で敗戦投手になりましたが、大きな一歩を踏み出した一戦でした。

ところが、期待感も高まってきたところで、長水投手はまさかの戦線離脱。実はずっと抱えてきた腰の痛みが、限界に達したのです。「3年目やから、ずっと2軍おらなアカンから。3軍におるようじゃダメじゃないですか。必死のパッチで結果残さんと」と強い覚悟を持って、痛みと上手く付き合いながら戦ってきましたが、「限界爆発でした」と耐えられる域を超えてしまったのです。

4月8日に「右第5腰椎分離症にともなう経皮的分離部固定術」を受けました。

「気持ち的にも身体的にもキツかったですね」と振り返る長水選手ですが、落ち込んだのは1日っきり。「もうそこからは前向きに行くしかないっていうか。もちろん、支配下上がりたい気持ちはずっとまだあるので。諦めてないので。別にそんなに落ちることはなかったですね」と前向きにリハビリに取り組んできました。

7月末の支配下登録へ、長水投手の逆襲が始まります。

大きな刺激を受けた1日

先月、5月20日。長水投手はリハビリ組の練習を終えて、みずほPayPayドームへと向かいました。「よき相棒として見に行った」というのは、藤原投手のプロ初登板でした。

2023年育成ドラフト同期で、4軍からずっと一緒に切磋琢磨してきた2人。先に支配下登録の目標を叶えた“戦友”の雄姿を現地で見届けました。

長水投手は「そりゃ、もう悔しいですよ、もちろん。見とったら見とった分だけ悔しいけど、そんなこと言ってられない。これもいい経験ですね」と様々な思いを全て受け止めました。悔しい現実を目の当たりにすることも大切な経験としたのです。

遠く感じてきた舞台に立つ同期の姿は、大きな刺激になりました。「頑張ろうとしか思わんかったですね。投げたいな、マジでここで投げたいなっていうのは、すごく感じました」と熱を込めました。「『俺は何しとるんや』ってなったので、またもう1個、火ついた感じ」とメラメラとした思いを燃料に変えてきました。

長水投手が目指す姿は「圧巻!『やっぱりコイツええな』と思わせたい」と力強く語ります。熱い闘志むき出しの左腕の逆襲はこれからです。

Writer /

上杉 あずさ『班長』

Pickup /

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