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「打者と勝負できなかった」昨季から躍進中!育成長身右腕が変化の先に見据える支配下

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公開日:2026.07.17

「忘れられない誕生日になりました」

そう言って満面の笑みをこぼした相原雄太投手。6月16日のファーム・リーグのオリックス・バファローズ戦、2対2で迎えた8回表に三番手として登板しました。テンポよく二死を取るも、ヒットと四球で一、二塁のピンチを招きます。そして、次打者にタイムリーを浴びて勝ち越しを許しましたが、その裏に味方打線が4点を奪って逆転に成功し、ファーム公式戦初勝利を手にしました。

「納得できる投球ではなかったけど、逆転してくれた野手陣に感謝しています」と苦笑い。それでも、タマスタ筑後のスタンドは“Happy Birthday to You”の大合唱で、24歳の記念日をお祝いしてくれました。

光を見出した”極上のスライダー”

192cmの長身右腕は、伊奈学園総合高(埼玉)から仙台大を経て、昨年育成ドラフト8位で入団しました。3軍戦で登板を重ねた昨季は、「ストライク率が悪く、打者と勝負ができていなかった」と振り返ります。

また、昨季3軍担当だった奥村政稔2軍投手コーチはこう話します。

「球が抜け始めると、なかなか修正できませんでした。1球抜けたら、次は引っ掛けるくらいの意識を持たなければいけない。ただ、いいスライダーを投げるんですよ。試合の中で抜けてもスライダーで立て直し、それで真っ直ぐもよくなるような修正方法を身につけるよう話しました。困った時にカウントを取れる球があると自信に繋がりますから。これからもっと精度を上げていってほしいですね」

安定感が増してきたのは、今年の春先から。相原投手は手応えを口にします。

「まずはゾーンで勝負できるよう、ストライク率を意識して取り組みました。いろいろな練習を試してみて、しっくりきたものを反復してきた。毎日やっているのは、傾斜でのタオルを使ったシャドーピッチングです。打者をイメージするために、ダミー人形を打席に立たせて行います。春季キャンプで大関(友久)さんがやっているのを見て、真似するようになりました」

日々の練習をサポートする川原弘之R&Dグループスキルコーチ(投手)は、その成長ぶりにさらなる期待を込めます。

「いい練習をしているなと思いました。しっかり練習するタイプなので、それがようやく形になってきたところ。長身で球が速いので、ある程度ゾーンにいけばそれだけで抑えられるのでは。ストライクを取れるようになれば、もっと楽に抑えられるはず。すごく楽しみな投手です」

最速151キロを投げる右腕の一番の持ち味は、横の変化球。左右どちらの打者に対しても有効的に使える、スライダーとシュートです。この変化球をより生かすためにも、「打者にストレートを捨てさせない」ことをテーマに掲げ、力強い直球をコースへ投げ込めるよう日々汗を流しています。

理想の姿を追い求め目指す二桁の背番号

7月7日、日産自動車九州との3軍戦では、みずほPayPayドームのマウンドに上がりました。「場所が変わっても冷静に」と心を落ち着かせながら3回を投げ、1安打無失点に抑えました。3四球は反省点ですが、インコースを意識して投げられたことは「まぁ、よかったかな」と頷きます。

そして、「今は中継ぎで投げていますが、先発も諦めてはいません。イニングを増やして、いろいろなポジションで投げたい」と話していた矢先、7月13日、ルートインBCリーグ選抜戦に先発しました。今季初先発で自己最長となる6回を投げ、3安打1失点(自責0)。今後への期待が高まる投球を披露しました。

「松本裕樹さんみたいな真っ直ぐとスライダー、僕の場合はそれにシュートを加えて投げられるようになりたい。マウンド上での真剣勝負を見てもらえたら嬉しいです」

一歩ずつでも着実に前進しながら、二桁の背番号を目指す相原投手。これからも力強く右腕を振り抜きます。

Writer /

古江 美奈子

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