まさに、マウンドに飢えた男の投げっぷりでした。
澤柳亮太郎投手が実戦復帰しました。8月4日、九州アジアリーグの大分B-リングスとの3軍戦(別大興産スタジアム)の8回にマウンドに上がりました。
先頭打者を1球で二飛に打ち取ると、相手4番、5番を続けて3球三振。オール直球で1回をわずか7球で完璧に封じました。圧巻の三者凡退でした。



「ちょっと間伸びする試合だったので、あの流れに持っていかれないようにというのと、とにかく怪我しないように意識して投げました。ちょっと余力を残してあれくらい投げられたので、まだいけるなっていうのもあったし、ここから結構いけそうな感じがありました」と清々しい表情で語りました。
余力を残しながらも、球場のスピードガンでは最速147キロを計測。「良かったです。大友(宗)も『めっちゃいい』と言ってくれたので」と安堵の笑みを浮かべました。
試合前、女房役の大友宗捕手に「打たれてもいいから真ん中で」と伝えたといいます。変化球の精度アップにも取り組んできましたが、結果的には捕手が選んだ”1番良い球”を真ん中に投げ込みました。

「ちょっと(変化球を)試したい欲もありましたけど、自分は抑えないといけない側。今日は怪我しないで終わりたかったので」とマウンドに帰ってきた喜びがある中でも、冷静さを保ちました。
“今度こそ”の実戦復帰で見えた明らかな成長
というのも、”復帰戦”という形は3回目でした。昨年12月に参加した「ジャパンウィンターリーグ2025」で約1年4か月ぶりにマウンドに戻りました。しかし、その後もリハビリ調整が続きました。そして、3月24日のタマスタ筑後での3軍戦。ホークスのユニフォーム姿で”本当の実戦復帰”を果たしました。ところが、復帰4試合目となった4月12日の3軍戦で、右腕に異変が生じて緊急降板。再びリハビリ生活となっていました。

トミー・ジョン手術からのリハビリは「3歩進んだら2歩下がるの繰り返し」と先輩から聞いていた通り、決して平坦な道のりではありませんでした。それでも、何度も何度も困難を乗り越えてきた澤柳投手。”今度こそ”という思いは人一倍強いはず。
「”もう怪我したくない”という気持ちがやっぱり1番強くて。いろいろ苦労してきたというか、悩んできたし、いろいろあった中での3回目(の復帰戦)だったので。すごくいい形で終われて、めっちゃ良かったです」
登板を見守ったフェリペ・ナテル3軍投手コーチは「素晴らしかったですね。前回の復帰戦の時より、断然球のキレが良くて。フォームもちょっと変わって連動性というか、リズムが良くなっていた。前はもうちょっと力に頼っている感じがあったんですけど、今は身体全体を使えている分、打者の手元で伸びて、空振りに繋がっていた」と称えました。まさに、リハビリ期間の取り組みが目に見えて分かる”成長”として表れていたのです。
今後も無事に登板を重ね、リハビリ組の管轄を卒業することを目先の目標にする澤柳投手。そして、 「お金かかってもいいので、ケアをめちゃめちゃしっかりやって投げていくことと、9月までに2軍に上がることを目標にやっていきます」と力強く語りました。
苦しんだ分だけ心も身体も大きくなって、戻ってきた澤柳投手。大事に踏み出した再スタートを応援しています。
〈復帰戦の様子〉
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