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“プロの洗礼”から1年──。野球人生初のリハビリを乗り越え、挑むシーズン

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公開日:2026.06.01

2年目の岩崎峻典投手が5月30日、2軍戦で今季初登板しました。ファーム・リーグ交流戦の埼玉西武ライオンズ戦で先発。ピンチを背負う場面もありましたが、粘り強くスコアボードに0を並べました。5回4安打無失点。今季初勝利を挙げました。

決して状態は良くありませんでしたが、必死に結果を求めた岩崎投手。

「まずは怪我なく終えられたこと、投げられたことは良かった。もちろん、1軍で投げるためにはもっと詰めていかないといけない。もっと伸ばしていかないといけないところもあるので、いち早く1軍の基準に達することが出来るように、試合でも練習でもアピールしないといけない」と振り返りました。

この日は最速147キロに留まり、直球に物足りなさを感じましたが、実は復帰後の3軍戦で自己最速152キロを計測した岩崎投手。リハビリを経て、平均球速も上がってきています。

昨季マークした最速は151キロ。意識して磨いてきた直球は確実に力強くなりました。

不安な日々を乗り越えて

今春キャンプ中、右肩痛のためにリハビリ組に合流した右腕。大学時代は怪我なし。高校時代に肩痛があったそうですが、当時は「痛くても注射打って、無理矢理でも投げられていた」というので、しっかりリハビリ生活を送るのは野球人生でも初めてのことでした。

一時は順調に回復へと向かっており、岩崎投手も「怪我じゃなくて、成長出来る時期」と前向きに捉えていました。

ところが、3月後半。ブルペンで手応えを感じ、翌日から3軍練習に参加することになったタイミングで、再びの激痛。「肩が上がらなかった」といい、また一からのリハビリに。

復帰が見えてきたところでの後退はショックでした。「痛くなくても、また痛くなるんやろうなと思ってビビってしまいます」と不安を口にしたこともありました。

2月から4月末の実戦復帰まで「長かった」と噛み締めるように振り返りましたが、まずは痛みなく投げられたことに安堵。そして、3軍で4試合の登板を経て、2軍に戻ってきました。

初めて見る世界で広がった視野

初めてのリハビリを経験する中で、新たな学びも多くありました。

「今までやったことのないこともやりました。だから、新しい感覚を覚えました」と笑顔で明かしたのは”読書生活”。

リハビリ中、「今、字だけの本を読んでいます。絵本じゃないですよ(笑)」と愛読中の1冊を教えてくれました。

京セラの創業者・稲盛和夫氏の著書「生き方」。斉藤和巳2軍監督に勧めてもらったという1冊を読み、様々な考え方を知り、視野が広がったといいます。そして、読破すると、さらに次の本を購入し、リハビリ組を卒業した今も”読書生活”は続いているというのです。

寮のサウナで読書していると、他の選手たちにも「そんなキャラだっけ?」と驚かれる”変化”でした。

「あとは、早く寝るようになりました。ちゃんと寝るのも練習だと思って寝ています」と身体のための行動も、怪我を経て今まで以上に心掛けるようになりました。

ルーキーイヤーを振り返ると、「もっと出来ることがあったはず」と言うのは、リハビリ期間に自分自身をじっくり見つめ直すことが出来たから。「この時間はプラスですよ」と初めての苦しい経験も無駄にするつもりはありません。

“プロの洗礼”から1年

約1年前──。ルーキーイヤーの5月25日、岩崎投手は早速1軍デビューを果たしました。鹿児島で行われたオリックス・バファローズ戦でプロ初登板。5点ビハインドの9回のマウンドに上がった岩崎投手は、3連続適時打を浴びるなど1回4安打3失点。しっかり”プロの洗礼”を浴びました。

その時のことを振り返り、「逆にあれだけ打たれて、1軍のレベルを知ることが出来たからこそ、練習への取り組みも変わりました。もし抑えられていたら、今ほどトレーニングの質とかも上げられていなかったかもしれない。これだけやらないと通用しないんだと現実を突きつけられた。逆にモチベーションになりました」と頷きました。

その後、再び1軍に昇格することはありませんでしたが、2軍で先発として登板を重ねました。上手くいくこともいかないこともありましたが、経験を積みながら、徐々に考え方にも変化が表れ、データの把握や振り返りなどに費やす時間も増えました。昨季、小笠原孝2軍投手コーチも、その点で成長が見られた選手として、岩崎投手の名前を挙げていました。

ここまでのプロ生活で、心も身体も頭もしっかり鍛えられてきた岩崎投手。復帰して本格始動する2年目のシーズンに強い決意を込めます。

「シーズン終盤の大事なところで、1軍でチームの日本一に貢献できるようにと思いながら、ずっと練習していきます。『こいつ1軍で使える』っていう内容を見せていきたい」

苦い経験を糧にして、レベルアップした姿をこれから見せてくれるはずです。

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Writer /

上杉 あずさ『班長』

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