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マウンドへの”飢え”を力に…大江竜聖の新スタイル

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公開日:2026.07.02

“投げたい気持ち”がマウンドでのパフォーマンスに繋がりました。

6月28日のファーム・リーグ オイシックス新潟戦。5-2と3点ビハインドの9回にマウンドに上がったのは大江竜聖投手でした。

1番からの上位打線でしたが、わずか8球でテンポよく三者凡退に打ち取りました。先頭打者をチェンジアップで二飛に、続く打者はキレのある直球で三ゴロ、最後も143キロの直球で3球三振に仕留めました。

すると、その裏、ホークスは中村晃選手の劇的逆転満塁本塁打でサヨナラ勝利。大江投手は勝利投手となりました。

「晃さんのお陰ですよ」と久しぶりの登板で”ご褒美”のように舞い込んできた白星に笑顔を見せました。

「ドツボにハマったような…」もがいていた最中のアクシデント

練習中のアクシデントで左手を痛め、約1週間のノースロー期間があった大江投手。6月4日の阪神戦以来、3週間以上マウンドから遠ざかりました。

「久しぶりの実戦だったので、痛みなく投げられたことと、投げている球は良かったのかなと。実戦から離れていましたが、バッターとちゃんと対戦できました」と安堵しました。

8球に込めた強い気持ち。「投げられなかったからこそ、めっちゃ『投げたいな』って気持ちになっていたんですよ。だから、いいリフレッシュみたいになったかな」とマウンドに飢えたことが、自分自身を見つめ直すキッカケにもなりました。

この日までの2軍戦では、13試合で14回1/3を投げ、防御率0.63でした。しかし、14四球とピリッとしない部分も。大江投手は「打たれるのを嫌がっていた、じゃないですけど…なんかいろいろコントロールを気にしたりしすぎて、ドツボにハマったような感じでした。バッターより自分と対峙しちゃっていました」と振り返ります。

意図しない形で、少し試合から離れることになりましたが、その期間では、フォームや自身の取り組みを見つめ直すことができました。

復帰戦では、「気持ち、インステップをやめる意識で。少しなので多分、そんなに差は(見た目には分からない)。自分の意識の中で、力を伝える方向を変えてみようとやってみて、それが良い方向にいきました」と手応えを口にします。

30日の練習日には、”新たなチャレンジ”も。キャッチボールで試したことが「ちょっと面白そうだな」と、ブルペンへ向かいました。元々シュート気味の球筋を、より真っ直ぐの回転に近付けて、右打者のインコースをイメージして投げ込んだ”クロスファイヤー”。「それでバットを折りたい。(内角を)エグれるように、頑張ります」と頷きました。

鍵を握るブルペン調整

キャッチボールの延長線上という感覚で、積極的にブルペンに入る大江投手。

しかし、昨年の春先は、傾斜に入る回数を敢えて減らしていたといいます。傾斜で投げる頻度が多いと疲労に繋がるのではないかと考えてのことでしたが、むしろ「パフォーマンスが悪くなった」と明かします。その経験を生かし、トレードでホークス加入後は、「傾斜になるべく入ろうと思って入っていたら、パフォーマンスも上がっていった」と大江投手。

確認程度の力感であっても、傾斜で投げることで試合感覚や状態は上がっていきました。ブルペンでの調整法に、手応えを感じています。

3週間以上、マウンドから離れてしまいましたが、それを「必然というか、なるべくしてこうなった」と受け止めた大江投手。結果的に良い時間にすることに成功し、心身ともにレベルアップして帰ってきた左腕の表情は、充実感に満ちていました。

5月13日に今季初昇格し、3試合に登板して無失点でしたが、チーム事情などもあり、わずか11日で登録抹消されました。

その時は、「まだ必要じゃないと思われているってこと。必要だと思ってもらえるようにやるしかない」と悔しさを滲ませました。

自身と向き合いながら日々成長中の大江投手。「必死にアピールして、上がれるように頑張ります」と決意を込めました。次こそは、1軍に欠かせない戦力になってみせます。

Writer /

上杉 あずさ『班長』

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