多くの経験を積みながら、すくすく成長を続ける育成大型捕手は、ルーキーながら“1軍”でもインパクトを残しました。
昨秋のドラフトで新潟の関根学園高校から育成1位指名を受け、福岡ソフトバンクホークスに入団した池田栞太捕手。強肩強打の大型捕手として、1年目は3軍を主戦場に経験を積んできました。60試合に出場し、打率.258、4本塁打。2軍でも2試合出場機会を得ると、公式戦初打席で初安打をマークしました。
その勝負強さで、限られたチャンスにしっかり食らいつく池田捕手は、1軍でも爪痕を残しました。10月20日、みずほPayPayドームで行われた1軍練習に、1日限りの“助っ人”として参加。すると、日本シリーズを控える今季12勝左腕の松本晴投手から「ライブBP」で本塁打を放ったといいます。
さらに、11日にも本拠地で開催された3軍戦前の1軍練習に参加していました。この時は、「ライブBP」でCSを控える1軍投手陣の球を受けるなど、貴重な経験をしました。池田捕手は、「最初は緊張したけど、一通り挨拶して練習始まったら、別に何ともなかったです」とどっしりしていました。
初めての“1軍”であれば、目の前のことでいっぱいいっぱいになってもおかしくないはずなのに、池田捕手は1軍選手の“技”まで盗んできたのです。
「最近、バッティング練習が良くなかったので、1軍練習に参加した中で、正木(智也)さんエグいなと思って。自分はバットが遠回りしちゃっていたので、なるべく離れないように。正木さんが実際にどういう使い方をしているかは分からないですけど、バットの出し方を見て、ちょっと参考にしてみました」
話ができる機会はなかったといいますが、「見て勝手に学んでいました」とケロリ。正木選手のティー打撃のドリルや、ゲージで打つ様子を見て、気になっていたバットの出し方を参考にしたのです。早速、直後の3軍戦で試してみると、「ぶっつけで試合でやったんですけど、感覚よかった。1回じゃ分からないですけど、いい部分を吸収できたかな」と自分のものにしてみせようと即行動しました。
捕手としては、海野隆司捕手のプレーを間近で見て学びました。「シンプルに動きのスピード、試合の中でのスピード感。1プレー、1プレーのアウトを取ろうっていう思いとか、1軍で出続けている人は違うなと思いました」と肌で感じた収穫もありました。

勝負強さと強運も“持ってる男”
1年目から刺激的な経験をしている池田捕手ですが、振り返ると、3軍戦で初めてスタメンマスクを被った試合の先発は、ロベルト・オスナ投手でした。聞いた時は「マジか」と驚くも、冷静に任務を遂行し、臆せずコミュニケーションをとりました。
さらに、7月には復帰を目指すリバン・モイネロ投手と「ライブBP」でバッテリーを組みました。どんな投手相手にも動じることなくどっしり構え、「楽しかったです」という強心臓な19歳でした。

「一線級のピッチャーだったり、タイトルホルダーの球を捕れるというのは、滅多にできない経験だし、すごく良い経験。今日の良いイメージでこれからも継続して取り組んでいきたい」と語っていました。「初めてがオスナだったから」と、もう怖いものなどありません。3軍では、年齢の近い年上の投手と組むことが多いですが、逞しくリードしたり、コミュニケーションをとる姿が印象的です。

ルーキーイヤーを振り返り、「(試合での対応など)難しいといえば難しいですけど、だいぶ自分のプレーができるようになってきたので、あとはやりたいことができる回数を増やしていければ戦える、やっていけるなというのは、自分の中でもあります」と胸を張りました。
1年目からこんなにも濃く貴重な経験は、誰もが掴めるものではありません。池田捕手の日々の取り組みあってこそですが、勝負強さと強運も兼ね備えたルーキーのこれからが、非常に楽しみです。
