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「1軍でできる可能性しか見えない」…”指標”が示す廣瀨隆太の成長と未来

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公開日:2026.09.13

「もう1回上がれるように頑張ります」

表情は明るく、前だけを見ていました。

9月7日に出場選手登録を抹消された3年目の廣瀨隆太選手。8日から2軍に合流しています。

「山川(穂高)さんが上がってくるっていうのもあったので、落ちるなら僕かなっていうのは、ある程度予想がついたことではあったので。そこまでびっくりはしなかったです」と淡々と受け入れました。

小久保裕紀監督には「優勝争いする中で活躍できた部分もあったと思うから、それは自信にしてやってくれ」と伝えられたといいます。

廣瀨選手は、8月16日に1軍に昇格。即スタメン起用されるなど、4試合連続安打をマーク。19日の日本ハム戦(エスコンフィールド北海道)では今季初本塁打でチームを盛り立てました。

今年は2軍での安定感は増し、1軍でも成長した姿を見せました。「成績も例年通りですし。1軍でより自信がついたっていうところはあまりないです」と冷静に語る廣瀨選手ですが、「でも、チャンスで打てたのは良かったです」と頷きます。悔しい思いの方が大きかったのも事実ですが、今季初アーチもチャンスの場面でした。打点を稼げたことは、1つの自信になりました。

30試合に出場し、打率.232、1本塁打、11打点。8月30日以降は出場機会がなく、7日に抹消となりました。

降格後、最初の試合となった11日のファーム・リーグ広島戦(タマスタ筑後)では、初回に先制適時二塁打。初球の変化球を捉えました。「先っぽでしたけど、方向も良かったし、角度も良かったので、長打になってくれて良かったです」と振り返ります。

“指標”が示す「もう十分1軍レベル」

「もちろん(1軍での)慣れもあると思うんですけど、技術的に”指標”とか見ても、良くなってきた部分っていうのはあると思います」

廣瀬選手のたしかな成長を数字で示してくれる、その”指標”とは──。

「もう十分1軍レベルのバッターになってるっていう評価をしている」と語るのは、関川浩一コーディネーター(野手)。「打つ球と打たない球の判断もできている。四球率もいい」とデータの観点から評価します。ボールスイング率、ゾーンコンタクト率共に、良い数字が出ていると明かします。

「ただ、ストレートのコンタクト率がちょっと下がる。本人に聞いたら『やっぱり1軍の球はちょっと速いです』って言うから。それがいわゆる2軍と1軍のレベル差だよね。持っている能力としては1軍レベルのものができてきたけど、1軍レベルの対応がまだちょっと足りないよねっていう話をした。僕らからしたら、1軍でできる可能性しか見えないわけ。ずっと1軍にいれば、それなりの成績が出せるなっていう見立てはできている。あとは、どうやって出るチャンスを掴むか。だから、2軍にいる時にそのギャップを埋める練習をしたらどうだっていう話をしました」と関川コーディネーターは廣瀨選手の”現在地”について説明します。

「モヤモヤするものがなくなった」…自分と向き合う時間

「1軍レベル」の評価を受けながらも、リーグ優勝へ向けてのカウントダウンが進む中での降格。しかし、廣瀬選手の表情は何だかとても穏やかでした。スッキリとした様子からも、切り替えて、次に向けて動き出しているように映りました。

「別に切り替えるとかないですよ」と特に意識することはないという廣瀨選手。心から前を向けている要因の1つが、”書くこと”でした。 降格後、自身の思いなどを言葉にして綴ったといいます。

「自分の気持ちを整理したりとか、言葉に出すことによって、モヤモヤするものがなくなったりとか。自分はなんで今こういう気持ちなんだろうとか。ジャーナリングみたいなのあるじゃないですか。そういう感じだと思います」

元々、野球ノートなどを書くのが習慣だったという廣瀨選手。「小学生の時も書いていたことあったんじゃないですかね」と振り返るほど、長く習慣となっているのです。

下を向く暇もなく、さらなるレベルアップを誓います。「(必要なことは)全部ですけど、やっぱりセカンドをしっかり1軍で守れるようにしないと出場機会は減るので」と守備練習にも意欲的に取り組みます。成長した打力を発揮する場所を掴むべく、とにかく貪欲に目の前のことに取り組んでいます。

「もう1回1軍上がれるように頑張ります」と廣瀨選手は決意を込め、今日も汗だくでプレーします。

Writer /

上杉 あずさ『班長』

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